「One of DBD」Vol.9 人工知能の進化と芸人のネタ処理能力

データビジネスデザイン事業本部のヒトやシゴトを知ってもらう「One of DBD」

第九走者は、デジタル/アナログ販促領域のマーケターとして活躍する、田渕裕章(たぶち ひろあき)さんです。加速するAIについて、趣味を交えた独自の視点で語って頂きます。

 

自己紹介

データビジネスデザイン事業本部でマーケターとして働いている田渕裕章です。

日頃はクライアントのデジタル/アナログ販促領域における課題解決に向けたプロモーション提案~運用~分析などを担当しております。

 

今回、業務とはほぼ関係のない内容ですが、個人的に興味がある分野についてゆる~く書いていますので、箸休め的な回として読んでいただければ幸いです。

 

①「強いAIと弱いAI」

そもそもにはなりますが、AIとは「Artificial Intelligence」の略で、辞書では「学習・推論・判断といった人間の知能のもつ機能を備えたコンピューターシステム」と記されています。そのAIの中でも強いAIと弱いAIに分類でき、強いAIとはざっくり言うと、状況や目的が変化しても対応可能で汎用性が高く、あらかじめ人間がそうするようにプログラムしたり、そのためのデータを与えていない場合でも、状況に応じてAIが自ら判断できるのが強いAIといえます。映画などに登場する「感情を持ち、自身で物事を考えて行動するAI」のようなイメージでしょうか。一方で弱いAIとは、人間の知性の一部分のみを代替し、特定のタスクだけを処理するAI。与えられた仕事に対しては自動的に処理ができる一方、プログラムされていない、想定外の状況には対応できません。私達が日常生活で認識しているのはいわゆる弱いAIを活用しているもので、リアルタイムの翻訳機器やGoogleレンズなどもそうですね。

また、その弱いAIの中に囲碁AIなるものがありますが、今ではプロ棋士との囲碁対決にて勝利するまでのレベルにまで到達しております。 

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② 芸人さんの思考の速さは弱いAI!?

前段で書いているAI関連の話から若干脱線して、日常でたまに聞く話をAIの話っぽく書いてみます!

芸人さんの頭の回転の速さについて耳にする事がありますが、人より少しだけお笑いについて詳しく語れる者として、深堀りして説明したいと思います。

頭の回転が速い芸人さんが多いイメージはあると思いますが 、正確には過去データ(ネタ)の抽出スピードが速いというイメージです。多数の過去ネタ(ワード、エピソード、フレーズ、ギャグ、トークの構成パターン)などが整理された巨大なクローゼットが頭の中にあると想像して下さい。話題を振られた場面に最適なものを抽出し、組み合わせ、伝わりやすい形式(状況に合わせた尺調整など)にして披露する、という表現が近いと個人的には思います。

長年下積みと言われる芸歴を重ね、ネタ作成⇒手見せ(作家などに向けたネタ見せ)⇒ライブ⇒滑ったパートなど修正、ネタ入れ替え等⇒本ネタに仕上げていく。

というPDCAサイクルを長期間、嫌になるくらい、体に染みつくほど回して培ったもので、芸歴と訓練量がニアリーイコールとするなら、クローゼットから引き出すスピードもある程度訓練量に比例して速くなる傾向にあると思います。逆に、その引き出し数が少なく引き出しスピードが遅い芸人さんは、平場(番組のトーク場面など)で上手く立ち回れないという場面もあるのかもしれませんね。

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③大喜利の発想は強いAI!?

芸人さんの言葉で「ネタをくっていない」という表現があります。ネタをくわないとは、あらかじめネタを準備しないでフリに対して瞬時に発想して表現すること。

大喜利はどちらかというと瞬発力や0⇒1を作る場面が多いので、強いAI能力を必要とする事が多いと思います。その事から大喜利を得意とされている芸人さんは全て強いAIタイプなのか?というと一概にそうとは言えない場合があります。大喜利を得意としている芸人さんは少なからず大喜利時思考のパターン化ができている人も一定数存在します。何百、何千と大喜利を経験していると、得意な大喜利的発想、思考がパターン化されている場合があり、そこにお題をはめて回答を導き出す作業というのがイメージに近いと思います。

また、事前準備なしに、飛び出しで舞台に上がり笑いをかっさらう強いAIタイプの芸人さんは、多くの芸人さんが最初に憧れ、目指す人が多いのですが、自分の実力に気づいたり、少しでも競争の激しくない所に方向転換していきます。また、多くの芸人さんは影の努力量を見せない風潮もあり、ある程度芸歴を重ねると、ネタをくってあらかじめ準備していても、あたかも練習していない、思いつきで話している!ついさっき楽屋での出来事かのように新鮮なネタに見せる技術が身につき「ネタをくっていないように」見せる事など、たやすくできてしまいます。

弱いAIタイプでも強いAIタイプっぽく見えるので、普通の方はなかなか気づきにくいと思いますが、番組企画が瞬発、発想力を必要とした際に、そこを得意とする芸人さんは強いAIタイプ?それが苦手な芸人さんは弱いAIタイプ?などの観点で見ると、見方がかわり、違う角度でエンタメを楽しめるのではないかと思います。